先日こんな実例の患者さんが来院されました。 自宅で転んで背中を打撲した。整形外科や接骨院、内科で治療を受けたがすっきりしないので来院したと言う。
しかし、患者さんは保険を使えるだろうか?と聞いてこられました。
患者さんは、病院や医院で保険証を提示するだけで保険治療が受けられるものと誤解されていたようです。
鍼灸マッサージの場合、保険治療を行うには、医師の同意書が絶対に必要なのです。(同意を意味する内容が含まれた診断書でも良いのですが)
更に、他にもいろいろと制限、規定があります。これらを説明しましたがご理解いただけませんでした。結局、「あんたの言うことはよくわからん!今まで保険を使うのに、ああだこうだと言われたことは無い」と言って帰られました。
これは現実の問題で患者さんにもここを了解していただかないと保険治療を引き受けられないのです。
【保険治療の適用証】
(1)各種神経痛
(2)頸肩腕症候群
(3)慢性腰痛
(4)リューマチ
(5)むち打ち症など
そして、これらの疾患を医師が保険を使って鍼灸で治療をすることに同意をする書類が必要であり、医療先行の条件により、その疾患の治療を医師の元で受けた証拠が無いと認められません。
また、鍼灸で保険治療を受けていますと、その間は、医師の治療はその疾患に限り自由診療になります。
こういった規定をクリアしますと鍼灸治療が保険でできるわけです。現実はなかなか難しい所がありますが、現に多くの保険治療を行っている鍼灸院もありますので当院も努力したいと思っています。