診療日記11の続き、来院された方がよくおっしゃる事に、「ここが痛くて苦しい!此処にたくさん鍼をして早く治して欲しい」と言われる事があります。
確かに悪い所だけに鍼を行えば早く良くなるように思えます。私も過去にそのようなやり方で治療をしていました。しかし、その方法は間違えであることを知りました。
人の体は全て関連をもった一つの個体です。どこか一部に悪い所があっても、そこだけが悪い訳でもなく、全体の調和が崩れ歪みを起こした結果、単に症状だけが特定の部に出ているだけなので、治療は歪みを起こしている部(気の不調をおこしている経絡)を調整しなければ、一時的には局所だけをやっても良くなったように見えますが、再発したり、他の部に痛みや不快感が移動するようになります。
当院では、このような事をご理解頂きながら毎日臨床を行っています。