2012年 冬

永かった夏から、過ごしやすい秋えと移り変わったかと思っている間もなく「冬らしく」なってしまいました。十一月半ばから、一月ほど先に進んでしまうという季節の変化がめまぐるしい今年の秋から冬えの動きです。来院される方の疾患は、風邪による呼吸器の症状が多くなっています。

◆夏の身体から冬に対応する身体に◆
猛暑を超えた身体は、自然であれば秋を経て徐々に冬に向う事に対処できるのですが、今年は一気に秋が終わって冬になってしまった感じですから、体内の気の働きも自然の変化に対応できない様です。急に涼しくなっても、それまでの暑さのため心地良くさえ感じてしまいます。特に夕方から夜間の気温の低下は、体内の奧深くまで冷やされ、気管支炎に近い拗れた深い咳をしている方が来院します。

◆空気の乾燥は皮膚、呼吸器の疾患を増やします◆
乾燥は、皮膚の疾患(乾燥肌の方、子供の湿疹、アレルギーによる湿疹)などを悪化させます。インフルエンザに象徴される様に呼吸器疾患(鼻炎・咽喉痛・咳・喘息様息苦しさ)なども強まりがちになります。二月半ばには、花粉症の症状で来院される方も増えてまいります。季節ごとの疾患は、毎年繰り返されますが、日ごろの予防を心がけていただく事で、それらは全て罹患しても軽く済むか、罹患しない方もおいでになります。薬で抑えるだけですと、症状は摂れても、元気が出ないとかやる気になれないと言う方がおられます。薬による軽い副作用でしょうか?  気の調整と併用すると、元気は戻り身体を動かしたくもなります。寒い冬でも元気ハツラツでお過ごし下さい。

◆夏の疲労は今頃になって出ます◆
猛暑を耐え忍んだ身体は、秋の気配を感じると、人間の心と同様にほっとして、緩んで防衛作用が低下します。一番目立つのは「皮膚」です。皮膚のきめが粗くなったままでいるからです。夏は体内の熱を汗で発散させるために、皮膚のきめは粗くなっています。(それが自然なのですが)秋を感じたら皮膚のきめは細かくなります。冷えから身体を守る様に働くのがこれも自然なのです。しかし、今年は自然の状態とは違うようです。それは、クーラーの使用が減ったのに、まだ暑い日がある事から、皮膚の閉まりかげんが少ない様です。そのため、朝夕の冷気に負けて風邪を引いたり、消化器を壊したりする方が増えています。

◆秋のアレルギーと食生活には気をつけましょう◆
今は何にでも「アレルギー反応」を起こすようです。食べ物、花粉、ダニなどいろいろ!なぜ、こんなにアレルギーが増えてしまったのでしょう?季節に合った日常生活や、食物の摂取の改善を考えるのもいかがでしょう?最も大事な事は、現代はなかなか難しい事ですが、いろいろできそうな「秋の夜長」の時間をしっかり管理しましょう。旬の味覚は最適。秋は果物が抱負で美味しい!夕食以後は、避けた方が良いでしょう。

秋を満喫するために、自然の働きと身体とを馴染ませましょう。